<目次>
1. スクリーニング調査とは?
2. スクリーニング調査の活用例
3. 実施メリット
4. ご注意点
▼1. スクリーニング調査とは?
スクリーニング調査とは、調査対象者を絞り込むために事前に実施するアンケートのことです。
スクリーニング調査を行い、調査対象となる条件に合致したサンプルを抽出することで
調査の目的に合致した対象者のデータ収集が可能になります。
Questantの本調査で、例えば、職業や年収などのデモグラフィック条件や、対象商品の購入経験など
特定の条件のもとで調査を実施したい場合に行います。
※基本属性(性別/年代(10代~60代)/都道府県)のみで指定して配信する場合、スクリーニング調査は不要です。
▼2. スクリーニング調査の活用例
例えば、化粧品ブランドAの担当者が「競合化粧品ブランドBの化粧水を利用している人」の利用実態を調査したいとします。
しかし、本調査でいきなり「ブランドBの化粧水を利用している人」のデータを収集しようとすると、思うように対象となる人が出現しない可能性があります。
こういった場合に、事前のスクリーニング調査で「化粧水を利用しているか」や「利用している化粧水のブランド」を把握し、
条件に合致する回答者のみに本調査を行うことで、必要な回答を効率的に入手することができます。
▼イメージ
上記例の場合、スクリーニング調査の質問例としては以下です。
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<質問例>
Q1.普段スキンケアを行っていますか。
└選択肢:はい/いいえ
Q2.普段スキンケアを行っていると回答した方に質問です。使用しているアイテムを以下からお選びください。
└選択肢:クレンジング/洗顔料/導入美容液/化粧水/美容液/乳液/その他
Q3.化粧水を選んだ人に質問です。どのブランドの商品を普段利用していますか。
└選択肢:ブランドA/ブランドB/ブランドC/その他
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このような構成にすることで、最終的には利用している化粧水のブランドを特定しつつも、ブランドBを最初から意識させないことができます。
さらに、スクリーニング調査では、「本調査で回答してほしい人」を抽出するだけでなく、「回答してほしくない人」を適切に除外することも重要です。
特に、調査対象となる分野や業界に精通している方が回答すると、調査結果にバイアスが生じる可能性があります。
例えば、「同じ業界に携わる方はアンケートの対象者から除外したい」といった場合、回答者の業種を聴取し本調査の対象者条件に組み込む必要があります。
質問例)「あなたやあなたが同居する家族の業種を教えてください。:業種A/業種B/業種C/業種D・・・」
▼3. 実施メリット
スクリーニング調査を行うメリットには、以下がございます。
●調査の効率化
適切に絞り込まれた回答者から得られたデータは、調査目的に即した施策や意思決定に直接的に役立ちます。
また、不要な回答が少ないため、収集データの分析が簡単になり、より迅速かつ正確に結果を導き出すことができます。
●調査コストの削減
対象者を事前に選定することで、調査に必要な人数を絞ることができ、コストを削減できます。
無駄な調査を避けることで、費用対効果の高い調査を実施することができます。
▼4. ご注意点
スクリーニング調査を行う場合、以下の点に注意する必要があります。
【1】本調査の目的を推測されない質問をする
スクリーニング調査では、質問内容から本調査の目的が伝わらないようにすることが大切です。
調査対象者に目的が伝わると、意図的な回答をする可能性が高まる恐れがあるためです。
質問はあくまで対象者に対して本調査の目的を知らせないような形で設計し、回答者が予測しにくい内容にすることが求められます。
<NG例>
「Q.ブランドAを使っていますか?:はい/いいえ」
→ブランドAを利用している人に対して調査をしようとしていると容易に想定ができてしまいます。
<OK例>
「Q.使っているブランドをお選びください。:ブランドA/B/C/その他」
→複数のブランドが提示されることで、誰がどのような対象者で調査を行おうとしてるかが推測されづらい質問になっています。
【2】調査の目的に合った質問に絞る
スクリーニング調査では、目的に合致する質問だけを選ぶことが重要です。
無駄な質問を追加すると、調査が冗長になり、回答者も負担に感じやすくなります。
また、調査の目的に必要な情報を的確に収集するために、必要最低限の質問に絞り、余計な質問は省くことが求められます。
これにより調査が効率的かつ目的に合致した結果を得られるようになります。
【3】対象者の十分なサンプル数の確保
スクリーニング調査では、十分な回答者を確保するために多めにサンプルを取ることが重要です。
例えば、条件に一致しない回答者が多く出る可能性や、
条件に一致する回答者が本調査で回答を行わないことが一定数予測されます。
そのため、最初に多めにサンプルを取っておくことで、
最終的に本調査に参加してもらえる対象者の数を確保する必要があります。
【4】本調査の目的を押さえたうえで、質問を設計する
目的が曖昧なままスクリーニング調査を行うと、必要のない設問ばかり聴取してしまい、
スクリーニング調査をもとに本調査の対象者を絞り込むことができない等の可能性があります。
本調査で何を明らかにしたいのか、得た回答結果をどう活用するかなど、具体的なアクションまで想定した上で、
本調査の対象としたい条件を設定し、質問を設計することがおすすめです。
▼下記の記事も併せてご参照ください
・【パネル調査】サービスについて(本調査/スクリーニング調査)
・【パネル調査】スクリーニング調査|アンケート作成/審査申込み手順
・【パネル調査】アンケートで回答者を指定した場合の本調査の回答率について
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